2016年5月の健康情報 緑茶の健康効果

こんにちは。野場貴之です。5月初旬は立春から数えて八十八夜にあたり、春から夏へと季節が移り変わる時期です。この頃に摘まれたお茶は「新茶」と呼ばれ、とても良い香りで人気があります。皆様は緑茶の健康効果をご存知でしょうか?今回は緑茶が与える健康効果についてまとめてみます。


■薬効成分と栄養素が効果的
緑茶にはカテキンとテアニンとカフェインの3つの薬効成分があります。カテキンはポリフェノールの一種で、血圧や血糖、悪玉コレステロールの上昇を抑えたり、生活習慣病の予防効果があります。他にも抗菌作用、抗アレルギー作用、抗酸化作用、抗腫瘍作用といった、身体を守ってくれる働きが多くあります。テアニンはリラックス効果、睡眠改善作用など、うつ病や統合失調症の症状軽減に効果があります。カフェインは覚醒作用、利尿作用、作業速度の向上などの効果があります。そして緑茶は、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素を含んでおります。カリウムも多いので、血圧コントロールにも良いです。一杯に含まれる量は限られていますが、茶葉を粉末にして飲む抹茶なら、幅広い栄養素を多く摂ることができます。


■テアニンが特に良い
緑茶は、「身体の健康」と「心の健康」に良い、とても優れた飲み物です。特にテアニンは、「心の健康」に効く妙薬であることが分かってきています。報告によりますと統合失調症の患者様がテアニンの錠剤を服用されたところ、不安や幻視・幻聴が軽減されたと報告されています。テアニンは、茶葉が直接日光に当たらないように栽培された玉露などに多く含まれます。また、強い太陽光にさらされていない新茶も、テアニンを多く含みます。新茶が出まわるこの時期、あなたも健康のために緑茶を飲んでみませんか?(当院が治療後の患者様にお出ししているお茶は、まさしく緑茶です。)