「チャンスが来るまで待つ」

こんにちは。野場貴之です。今回も勝手ながら「私事」をつぶやかせて頂きます。最近、ふとした事から友達が「アリ地獄を飼育している」という事を知りまして、「アリ地獄の生態」の話を聞きました。その話を聞いた時、「捉え方によっては人生を生き抜く知恵に使える」と思いましたので、その話をさせて頂きます。


アリ地獄はとても生命力の強い昆虫で、半年くらいの絶食にも耐える程の生命力らしく、野生ではアリを一匹食べれば一ヶ月は他に何も食べなくても十分に生きられるそうです。そして顎の力がとても強く、大きすぎる相手は弾き飛ばすらしいです。そして意外な事に、巣(逆円錐の穴の罠)の位置を頻繁に変えるそうなのです。私はこの話を聞いて、「強いにもかかわらず、移動した後で再び罠を作って待つという面白さ」を感じました。一般の強いとされる昆虫の私のイメージでは、直接エサに襲いかかるために移動します。でもアリ地獄は「罠を作って待つ」というワンアクションがあり、その罠にかかった相手に対しては無敵の強さを誇ります。この点が、他の昆虫には無い面白さを感じました。「罠を作る昆虫」は、他にも色々います。蜘蛛もそうですが、蜘蛛の場合は自分の体液から作った糸を使います。その点アリ地獄の場合、始めからそこに有る砂を利用します。この点が蜘蛛との大きな「面白さ」の違いに感じます。蜘蛛は蜘蛛特有の「糸が作れる身体能力」を使っていますが、アリ地獄の場合は「知恵」を使っているようで面白く感じました。(厳密にはアリ地獄も「罠を作るのに適した身体」という身体能力ですが。)


話が少し逸れましたが人生において「チャンスが来るまで待つ」という事はとても大事です。抽象的な言い方になりますが、まずは自分自身を知り、自分にとっては何が得意(チャンス)で何が得意でないかを認識し、得意とする事が発揮できるような機会が来るまで待つという事が大事だと思います。思い当たる話で、東大を卒業したにも関わらず、プロのポーカーのギャンブラーになった木原直哉さんと言う人がいます。その方の本を読みましたが、本の中でこのように言っていました。木原さんにとっては普通に就職するよりもポーカーゲームが得意だというその能力を生かした方が幸せになれるし、より多くの収入を稼げると思ったそうで、プロポーカー選手になったのだと言っていました。そしてポーカーのゲームもまさに、「チャンスが来るまでひたすら待つゲームだ」と言っていました。勝負に出るのは10回中1回くらいで、9回くらいは「降りる」(こちらがお金を払って負けを認める)と言っていました。でも、そのたった1回のチャンスを生かせた時の収支の合計金額は、大きくプラスになるのだそうです。それを聞いて「まさに待つ大切さが身にしみる職業だな」と思いました。