2016年11月の健康情報 睡眠の仕組み

こんにちは。野場貴之です。突然ですが夜寝る前に「その日、頭にきた事を思い出し腹が立って寝られなくなった事」や「本などの趣味に没頭したり勉強に没頭したりして寝られなくなった事」などはありませんか?私はあります。今回は「睡眠の仕組み」について話をしたいと思います。


眠りにつく仕組みとして「眠気が高まっていること」と「覚醒水準が低くなっていること」がとても大切です。「眠気が高まる」とは、普段、誰もが経験する「眠たい…」と感じる、あの感覚です。眠気は「体内時計」と「脳の疲れ」から作られます。体内時計には約24時間のリズムがあり、光や社会活動によって調整されています。この体内時計のリズムに基づいて、眠気の高まる時間が決まります。「脳の疲れ」は、朝起きた瞬間から、目から入る情報や耳から入る情報など、あらゆる膨大な情報が脳に入ってきます。その情報処理をしますので、脳に疲れが溜まっていきます。その疲れを解消するために、眠気が高まります。


「覚醒水準」とは、脳がどれくらいシッカリと働こうとしているかを表す水準とも言えます。例えばスポーツをしている最中や車の運転をしている最中などは、とても脳は覚醒しています。脳がシッカリと働いていないと、特にスポーツ中などは怪我をしてしまいますし、車の運転中などは事故を起こしてしまい、自分の命に関わりますし、加害者になってしまえば他人の命にも関わりますからね。脳がシッカリと覚醒していなければならない時は、脳はシッカリと覚醒しています。眠りにつくには、この「覚醒水準」を下げなければならないのですが、感情が高ぶると、「覚醒水準」も高まります。冒頭で話しました「頭にきた事を思い出した時」などは感情が高ぶり、全く眠る事ができなくなりますし、勉強に没頭したりした場合で「なんだかスッキリと理解できず、モヤモヤと不快に感じている場合」なども、その事が頭から離れず、脳が過剰に働いてしまい、「覚醒水準」が下がらず眠られなくなります。


「覚醒水準」を下げるのに有効なのは、「寝る直前に入浴や運動をしない」「寝室以外で音楽を小さめにかけて雑誌などをパラパラと読み流す」「パソコンや携帯電話の光を避ける」「心配事を寝床に持ち込まない」などです。