2017年1月の健康情報からの続き

2017年1月の健康情報からの続きです。


■初期症状
スキルス胃癌は、進行が早いため症状がどんどん増えていきます。まず胃の動きが悪くなるため、胸やけや消化不良、食欲不振などの症状から始まり、次に胃に鈍い痛みを感じ始めます。特に食事の前に痛みを感じやすく食後に痛みが消失するといった感じです。この痛みを感じ始めた頃には、胃に硬い感じや重い感じがします。


■末期症状
初期症状が進行すると末期症状が出現します。末期症状になると癌も進行しているため明らかな症状が出現します。吐き気や、嘔吐、吐血や下血などの症状です。スキルス胃癌による下血では鮮やかな血ではなく黒い血の便です。


■5年生存率は?
5年生存率とは、癌の診断を受けた時から5年後の時点で生存している人の割合を示したものです。予後が悪く悪性度の高い癌であればあるほど低くなりますが、胃癌の5年生存率は、すべてのステージを合わせて平均73パーセントほどで、癌の中でも予後は良い方ですが、スキルス胃癌は予後が悪く転移しやすく再発率が高いため、5年生存率は15~20%と言われています。


■原因
スキルス胃癌は、遺伝性が強いと言われています。そのため、親や祖父母、兄弟などがスキルス胃癌になっている場合は、スキルス胃癌になるリスクが高いです。また、スキルス胃癌に関わらず、胃癌の原因は慢性胃炎やヘリコバクターピロリ菌、喫煙、飲酒、塩分の多い食事や刺激物の多い食品の摂取、発癌性物質によるものやストレスなどが挙げられます。


■早期発見の鍵は?
早期発見の鍵はバリウム(造影検査)です。スキルス胃癌の場合、バリウムを飲んで胃を膨らませた状態の時に、「あまり大きく膨らまない」という特徴があります。なので、胃カメラに比べて体への負担の少ない造影検査を積極的に受けましょう。